嫁がパニック障害になりまして

嫁さんが突然のパニック障害。それから6年が経過し、ようやく回復の兆しが出てきました。これまでの様子を楽しくお伝えします。

*

嫁さん、父親に会いにいく!!(嫁さんが「心屋教」に入信してみた結果…。最終回)

   

 

こんにちは。とっとです。

前回までの簡単なあらすじです。

TVや本をみて、「どうせ、愛されてるし。」に影響され、3ヶ月ほどバカ正直に言い続けた結果、嫁さんはずっと絶縁状態だった父親に会いにいくことを決心しました!!

やってやるー!!
↑あいかわらず、急にスイッチが入ったように行動を起こします…
;´Д`)

 

ちなみに、前回までの話はこちらです↓

嫁さんが「心屋教」に入信してみた結果…。
のたうちまわったのは…。
「許せない人」を許すには…。
嫁さん、のたうちまわる!!
「どうせ愛されてるし」って効果ある???

 

9年ぶりに、父親に会いに行った結果…。

 

会いに行く事を決心した嫁さんでしたが、やはり迷いはありました。

「どうせ、愛されているし。」ってつぶやき続けて、自分の気持ちも「本当はお父さんは、私のことを愛情もって、育ててくれたのかも。」と思えるようになったのですが、さすがにそれを本人に確かめに行くのは、とても勇気がいることです。

嫁さんは、もしお父さんが話を聞いてくれたとしても、「お前の事は、愛してない!」と言ったら、それを自分が受け入れられるか不安でした。

僕も、それを相談された時、少し迷いました。

でも、自分が親になって感じますが、自分の子供に愛情がない親はいないと思いましたし、嫁さんのお父さんは、彼女の事を愛情もって育てていたのではないかと思えました。

それに、お父さんの気持ちを確かめにいくのではありません。

お父さんが、どんな気持ちであろうと、どんなことを言おうと、彼女自身が、「お父さんの事を受け入れる。」「お父さんの事を許してあげる。」それが大切なことなんだと思いました。

 

そして、ついに決行しました!!

 

作戦決行の日は、嫁さんの希望もあり、僕も一緒についていくことにしました。

 

実家に到着すると、父親の車が車庫に停まっていたので、家にいることはすぐに分かりました。彼女は、勇気をふりしぼってインターフォンを押します。

 

すると、しばらくして「はい。」という低い声…。

『私だけど、話があるから開けてくれる!!』

『・・・。』

 

嫁さんの、ぎゅっと握り締めた左手。
なにか、気の遠くなるような時間だったのを覚えています。

しばらくすると、ガラっと玄関が開き、お父さんがそこに立っていました。

 

『どうした、急に…。まぁ、玄関ではなんだから入りなさい。』

 

嫁さんは、まるでというか、やはりというか、他人の家にあがるように「おじゃまします。」とひと言。9年ぶりに実家の敷居を跨いだ嫁さんの気持ちは、僕には想像できませんでした。

 

きれいに片付けられた部屋に案内されると、嫁さんがすぐに父親に向かってたずねました。

『お母さんに、お線香をあげていい?』

もし…を言えばきりがないのですが、お母さんが生きていたら、いまのお父さんとの関係も、もう少し違ったものになっていたのかなぁとか考えながら、僕はお仏壇に手を合わせていました。

 

お線香を上げると、リビングに通され、テーブルを挟んで三人が座ります。

隣に座った嫁さんをみると、すでに肩を震わせて泣いていました。

『お父さんに聞きたいことがあるんだけど、お父さんは、私のことをどんな思いで育てたの!?私って、ずっと出来ない子で育てられてきたけど、やっぱり私は出来ない子なの!?私って、ずっとお父さんに愛されてなかったのかな!?』

 

嫁さんのいきなりの質問に、しばらく沈黙が続きました…。

 

父親の想い…。

 

父親が、ゆっくりと話を始めました。

 

『すまなかったな。お前にそんな思いをさせて。』

 

『・・・・。』

 

『お父さんは、自分が子供の頃に感じた辛い思いを、お前にはさせたくない、という思いでいっぱいだったんだ。』

『私は、小さい頃に父親を戦争でなくし、母親に女手一つで育てられた。とても貧しかったし、周りから馬鹿にされたりすることもあった…。』

『貧乏は辛くて苦しいから、一生懸命勉強をして、希望する仕事についた。だけど、職場でも周りは敵ばかりで、気が抜けなかったんだ…。』

 

『・・・・。』

 

『そして、大好きなお母さんと結婚できたけど、いつも自分に自信がなく、不安でいっぱいだった…。お前が生まれて、父親になったんだけど、私は父親というものを知らないから、どうやって娘に接していいか分からなかったんだ…。』

『ただ、お前には私とは同じ思いをさせたくない。その一心で育ててきたんだよ。』

 

お父さんは、ゆっくりと話を続けます。

 

『お母さんが亡くなってから、よけいに私が独りでお前を幸せにしなきゃいかんって、思うようになってしまった。』

『お母さんが亡くなって、もうずいぶん経つけど、情けないけどお父さんは、まだお母さんに未練があって、気持ちが吹っ切れてないんだよ…。もっと私がよく見てあげてたら、無理をさせなかったら、病気になることもなかったんじゃないかって…。』

 

『お母さんが死んだのは、お父さんのせいじゃないよ!!』

 

『すまんかったな…。今では、お父さんの育て方が間違っていたと思う。』

『お前はとても優しくて、なんでも出来る子だったよ。それに、お前のことは、とても愛していたよ。』

 

『お父さん・・・。』

 

『ずっとお父さんが守ってあげないといけないと思ってた…。でも、お前は、いまでは立派な母親になってる。お母さんによく似てきたな。』

 

『子供たちのことも、おばさんから聞いてる。葉書の写真も見せてもらったけど、二人ともすくすく育ってるじゃないか。お父さんは、お前のことを誇りに思ってるんだよ。』

 

そこまで話をすると、お父さんはゆっくりと僕のほうを向きました。

 

『とっと君、見苦しい所を見せてしまったね。これからも、娘をよろしく頼みます。』

 

気がついたら、お父さんが僕に向かって、深く頭を下げていました。

そして、お父さんも泣いていました…。

 

『お父さん、ごめんね…。いままで、育ててくれてありがとう。』

 

僕と嫁さんは、目を真っ赤にしながら、実家を後にしました。

 

パニック障害と親子の関係。

 

これは、いっけん関係なさそうですが、今回の体験で、とても重要なことだと感じました。

 

嫁さんは、いつも強気でがんばり屋なんですが、実はもともと不安感が強くて、自信がない性格だったのだと思います。

だから、仕事や子育てで頑張りすぎて、自分の限界を超えてストレスを抱えてしまい、それを紛らわすためにドカ食いに走り、そんな状況でパニック発作をおこし、その後は、もともと持っていた不安感の強さで、ずっと予期不安が続いていたような気がします。

 

そこの一番の原因である、「自分が認められてない」、「愛されてない」、という前提を変えることで、少しづつ自分に自信を取り戻し、不安感が少なくなり、精神的なストレスも減ってきた感じです。

 

嫁さんの場合は、直接お父さんに会うことができ、しかもちゃんと愛してくれていたと伝えてもらうことが出来ましたが、そうでない人もいると思います。

 

それでも、僕自身が高校時代の体罰先生を許したように、自分が認められていないんだという勘違いの前提をひっくり返す事で、気持ちが少しづつ楽になってくると思います。

 

長くなってしまいましたが、「どうせ、愛されているし」って、僕達夫婦にとっては、とても効果のある言葉でした。

 


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 - 心屋教

コメント

  1. ペンネーム:ありがとう より:

    今日はじめてブログ(この記事)を読ませていただきました。
    すばらしい情報発信ですね!

    そして、奥様、お父様ともに
    長い年月を経て、奥様のパニック障害という現象から・・・
    こういうすばらしいことにつながる。。

    本当によかったですね。
    ぐっときました。

    ご主人様のサポートもまたすばらしかったのだと思います。

    親子の関係が解けていくと(ご存知かもしれませんが)
    これからますます色々なことがよくなっていきますね。

    この記事が少しでも多くの方に届きますように☆
    失礼いたしました。

    感謝

    • とっと より:

      >ペンネーム:ありがとうさん

      あたたかいコメント、ありがとうございます!!

      このブログを始めたきっかけは、
      もし、僕たち夫婦と同じような境遇で悩んでいる方がいたら、何か少しでも参考や励みになればと思ったからです。

      それは、僕自身がくじけそうになったり、逃げ出しそうになったり・・・。

      だったからです。

      ペンネーム:ありがとうさんに共感してもらえて、本当に嬉しかったです。

      僕たち夫婦も、これからの励みになりました。

      こちらこそ、ありがとうございました。

  2. e より:

    心屋さんのブログから来ました。
    素敵なお話ありがとうございました。

    • とっと より:

      eさん

      コメント、ありがとうございます(^-^)
      これからも楽しく更新していきます。

  3. カッちゃん より:

    心屋さんのブログから来ました。
    42歳のおっさんです(笑)
    読み終わった後不覚にも泣いてしまいました~_~;
    自分も3年半、実家とは絶縁状態です。
    いつかこんな風に…って思っちゃいました(^o^)/
    奥さん大変な勇気だったと思います。
    素敵な御家族ですね

    • とっと より:

      カッちゃんさん

      ありがとうございます。
      僕も今年で41歳です!!
      気持ちはまだ若いつもりですが(笑)

      ブログにも書きましたが、先日、みんなでお母さんのお墓参りに行きました。

      こんな普通の事を幸せに感じれるなんて、今まで、一生懸命に「幸せ」を追い求めていた自分が不思議な感じです。

      カッちゃんさんも、ご実家との関係が良くなることを願っています。

  4. あい より:

    心屋さんのブログから来ました。奥様、良かったですね。もちろんとっとくんも。私も奥様と全く同じです。でも、親の事は許してるし愛されていたというのもわかっていますが、未だに不安感やストレスでのやけ食いやプチ鬱などになります。パニックは今は出ていませんが。
    私も早く気持ちが楽になりたいです。お二人に続けるように、どうせ愛されてるし〜って思うようにします。ありがとうございました。

    • とっと より:

      あいさん
      ありがとうございます。

      あいさんも、嫁さんと同じ境遇とのことで、大変だったと思います。

      ご両親のことを許せるようになったとの事で、素晴らしいと思います。なかなか時間がかかりますよね(;´д`)

      まだ不安感やストレスがあるとの事なので、ひょっとしたら、自分自身の事を許せてないのではないでしょうか。

      嫁さんも、親の事は許せましたが、そんな自分を許すのも時間が必要でした。

      自分が自分の事を大事にする、愛せるって、大切なことですね(^-^)

  5. メイ より:

    私も心屋さんのブログから来ました。とっとさんの記事に、心が温かくなりました。自分の父親も厳しく、褒められず否定ばかりされ、パニック障害も経験したため、奥様のお話と自分が重なり、この最終回には涙が出ました。お父様の愛、ちゃんとあったのですね。また、とっとさんの奥様への愛情にも温かい気持ちになりました。わかりやすく丁寧な文章にはお人柄が表れていると感じました。とっとさんの書く文章、とても好きです!素敵なシェアをありがとうございました。

    • とっと より:

      メイさん
      ありがとうございます。

      メイさんも同じような境遇で、しかもパニック障害を経験されたのですね。大変だったと思います。

      今が幸せに過ごされていたら幸いです。

      それから、文章を褒めてもらって嬉しいです。
      ありがとうございます!!
      ブログでも書きましたが、もともとは文章を書くのは苦手した。

      メイさんからのコメントにも勇気をもらえたので、これからも楽しく更新していきます(^-^)

  6. たも より:

    心屋さんのブログから来ました
    とても感動しました
    奥さん、お父さんの気持ちがつながったのが伝わってきました

    • とっと より:

      たもさん
      コメントありがとうございます。

      とても近い存在だからこそ、距離感が難しくて、お互いに傷つけあって。
      でも、本当は実は深い部分では「つながっている」のだと感じました。

      ありがとうございました(^-^)

  7. キャサリン より:

    心屋さんのブログから来ました。最終回だけ、なかなか表示されなかったのですが、やっと探し出しました。なんていいお話。朝から泣けました。どうかこれからもお幸せに☆

    • とっと より:

      キャサリンさん
      コメントありがとうございます。

      共感して頂けてとても嬉しいです!!
      はい、たまに夫婦ケンカはありますが(笑)
      今、とても幸せに過ごしています(^-^)

      ありがとうございました!

  8. みどれ より:

    心屋さんのブログからきました。感動しました。ありがとうございます!

    • とっと より:

      みどれさん
      ありがとうございます(^_^)
      共感して頂けて嬉しいです。
      ありがとうございました。

  9. miyama より:

    心屋さんのブログからたどり着きました。
    最終話、ぼろぼろ泣いてしまいました。
    私も奥様のお父様とは真逆のタイプでしんどい思いをした娘の立場であり、
    ここ数年、父親と断絶しています。
    私も、実は愛されていた、大事にされていたとわかっていても
    今の断絶という距離が心地よいと思っています。
    でも、このお話に泣いてしまうと言うことは
    私もそうありたいと思っているのかな、と別の自分に出会った気がします。
    とっとさん、奥様、お父様、すごく勇気を出されたのですね。
    記事、ありがとうございました。

    • とっと より:

      miyamaさん
      コメントありがとうございます。

      本当に親との関係って、身近すぎて難しいですよね。

      親との関わり方は、それぞれだと思いますが、miyamaさんにとって、今が幸せに過ごされていることを願います!

      ありがとうございました(^_^)

  10. えりママ より:

    仁さんのBlogから、こちらにきて拝読させていただきました。
    最終回では、涙が出て仕方ありませんでした。

    私は、過食嘔吐の摂食障害で、19年の時を過ごしています。
    奥様の事、ご本人の事、大変共感しました。

    奥様とお父様の関係が、紐解かれた事、貴方様が赦す事で変わられた事。
    身につまされる思いで読みました。

    これからの、お二人がどう変わっていったとしても、きっとお二人共が幸せに思われる事でしょう。

    おめでとうございます。
    そして、心暖まるおはなし、ありがとうございます。

    • とっと より:

      えりママさん
      コメントありがとうございます。

      共感して頂けて嬉しいです!
      人を許す、そして自分を許す、その難しさを身にしみて思います。

      先日、義父と一緒にみんなでお墓参りに行きました。
      そのありふれた事が、とても幸せに感じています(^_^)

      えりママさんの体調が良くなることを願っています!!ありがとうございました。

  11. sato より:

    心屋さんのブログからきました。
    とっとさまと先生の関係、奥さまとお父さまとの関係が、自分のことのようで、最終回の会話すべてに泣けてきました。

    すばらしい体験をシェアしてくださってありがとうございます。

    • とっと より:

      satoさん
      コメントありがとうございます。

      共感して頂いて嬉しいです!
      同じ境遇との事なので、satoさんも苦しい思いをされたのではと思います。

      親や自分を許すって、本当に難しいですね。出来てしまえば、実は何でもないことなんですけどね(^_^;)

  12. みー より:

    ぢんさんのブログから来ました。

    涙が止まりませんでした。

    • とっと より:

      みーさん
      コメントありがとうございます。
      共感して頂けて嬉しいです。
      これからも楽しく更新していきます(^_^)

  13. ふにゃ より:

    心屋さんのブログから来ました。

    読み進めて、最終回で
    職場なのに泣いてしまいました。
    (幸い、昼休みで一人でおりました)

    書いてくださってありがとうございました!

    • とっと より:

      ふにゃさん
      コメントありがとうございます!

      僕も嫁さんも、今でもこの記事は読むと泣いてしまいます(^_^;)
      それほど、当時は苦しかったんだと思います。

      今では、日常の中に小さな幸せを見つけることが出来るようになりました。

      ふにゃさんも幸せに過ごされていることを願います(^_^)

  14. しろまめ より:

    心屋さんのブログからきました。

    涙止まりませんでした。
    とても力もらいました。
    ありがとうございます。

    • とっと より:

      しろまめさん
      コメントありがとうございます!

      しろまめさんに力をシェアできて嬉しいです(^_^)
      しろまめさんのチャレンジしている事が、うまく行くように願ってます!!

  15. ママぞう より:

    同じく心屋さんのブログからきました。
    お嫁さんとお父さんが、私とほぼ同じ!!!で途中から大泣きしながら読みました。
    開けてくれる!!のセリフも、私やんと思うくらいです。今、ほぼ絶縁みたいな形で結婚して妊娠中です。自分の健康とお腹の子のためにも、許せない人を許せるようになろうと思いました。
    ありがとうございます。

    • とっと より:

      ママぞうさん
      コメントありがとうございます!

      同じような境遇で、しかも「開けてくれる!」まで同じとは、驚きです(笑)

      お腹のお子さんの為にもですが、ママぞうさんの幸せのために、許せる日が来るといいですね(^_^)

      無理に仲良くなる必要なんてないと思います。ただ、「ゆるす」だけで良いんだと思います。

      お身体を大切に過ごして下さい!